■あの日見た桜 第4幕〜運命〜
−頼朝&政子のみ登場。屋敷内− 頼朝にスポットライト
頼朝 義高と重成がここへ来て、もう一年が経つ。二人とも、とても素直で良い子達だ。姫もよくなついておる。それにワシ自身、二人のことは実の子のように可愛がっている。本当に・・・・殺したくはないほどに・・・・
政子 頼朝殿、いかがなさいました?独り言など。 ライトC.I.
頼朝 政子・・・・・義仲を、討たねばならん・・・
あやつ入京し、法皇様の軍に攻撃をしたのだ。今日、義仲を追討せよと勅命が下った。
政子 そんな・・・では・・・姫と義高殿は・・・
頼朝 言うな、政子。ワシとて義高を討ちたくはないのだ。だが、義仲が裏切った以上、生かしておくわけにはいかん。・・・・わかってくれ・・・
政子 頼朝殿!討ちたくなければ、討たねばよいではありませぬか!
「義高は、我が娘・大姫の婿である。もう、木曽の義高ではない。源義高だ。だから、殺す必要はない」と・・・・そう、おっしゃればよいではありませぬか!!
頼朝 そういう訳にはいかんのだ!!生かしておけば、いつか必ず義仲の敵を討ちに兵を挙げる。例え本人にその気がなくとも、周りのものがそうさせるのだ。ワシが・・・そうであったようにな・・・
政子 頼朝殿・・・・・でも・・・・でも義高殿は
頼朝 言うな
政子 義高殿は、まだ11歳なのですよ!!
頼朝 (ガンッと床を叩きつけて)義仲、何故だ・・何故今頃になって勝手なまねをしたのだ・・・・!!
ライトF.O.
戻る 台本TOPに戻る 進む