■あの日見た桜 第7幕〜想い〜
−桜の木の下で、桜を見上げる大姫。それを見守る政子− ライトF.I.
頼朝 また姫は何も食べなかったというではないか。もう、3日経つのだぞ? 頼朝登場
政子 ・・・・食べようとしても、すぐに吐き出してしまうのです・・・そして一日中ああやって・・・・・・あなたの所為ですよ・・・!
頼朝 ・・・・・・
大姫 お父様。義高様は、姫を木曽に連れて行ってくれると言ったの。
・・・・・・だけど・・・もっと遠くへ行ってしまったから・・・・
頼朝 ・・・・そうか。
大姫 お父様。義高様が、何をしたというの?・・・何もしていないじゃない!
頼朝 義高は義仲の息子だった!!ただ・・・・それだけだ。
大姫 それだけ!?・・・・お父様、ひどいっ!!
頼朝 だまれっ!!
政子 止めてください!!・・・・・・・姫・・・今更、許してはもらえないでしょうけど、私も、お父様も、義高殿と重成のことは大切に想っていました。殺したくはなかったのです!!
大姫 嘘!聞きたくない!!お母様も、義高様のこと知ってたんでしょう!?
・・・・お母様も大嫌い!出て行って!!!
政子 姫っ
頼朝 政子、放っておけ。時がたてば、忘れるだろう。 頼朝退場
政子 ・・・姫・・・早く・・元気になってね・・・・・ 政子退場
−大姫、一人桜を見上げる− 桜散り始める
大姫 義高様?義高様、桜を見たら義高様や重成のこと、思い出してくれって言ったよね。ねぇ、姫が見える?姫の声、聞こえる?
「木曽の男なら、桜のように生きよ。散りゆく姿さえも、潔いものなり」・・・・・義高様、本当にそれで良かったの?姫は・・・ずっと一緒が良かったのに・・・・・・・・・・・
姫にスポットライト&ライトF.O.
−大姫、桜を見上げたままエンディング曲− 終幕
戻る 台本TOPに戻る