■暖かい夢の物語  2       
老婆 春は皆でピクニック。
彼は、御婦人の作ってくれたサンドウィッチを食べて、訳も分からず泣きました。
夏は小川で水遊び。
キラキラ光る水しぶきを見て、彼はなんだか楽しくて大笑いしました。
秋は収穫のお手伝い。
人間より力持ちの彼は、皆のために一生懸命働きました。
収穫祭で飲んだワインは、いつもよりずっと美味しく感じられました。
冬はクリスマスパーティ。
彼の大きなお屋敷でワイワイガヤガヤ大騒ぎ。彼は農夫のように日焼けしたサンタさんから生まれて初めてプレゼントを貰いました。
適当なところで手を離して、老婆の話に合わせて演技するか、ずっと手をつないでランランランで、最後に手を離す。
老婆&彼 生まれたばかりの(彼)僕は、そうやって村の人々にいろいろなことを教わりました。 二人同時に。
僕は村の皆が大好きです。
村人達 私たちも彼のことが大好きです。
親のいない僕にとって、皆は家族そのものでした。
村人4 賢い彼は、家族のためにいっぱい勉強してお医者さんになりました。
少女 村にはお医者さんが1人もいなかったので、皆大喜びです。
全員 私達はずっとずうっと仲良く暮らしていきました。 ライトF.O.
−彼を残して全員退場(老婆とミリカも)−
−代わりに、神父(舞台左)と嫁(舞台右)が待機−
こうして、僕が生まれてから100年が経ちました。
大切な家族との、幾度とない別れと、新しい家族との幾度とない出会いがありました。
(少し間をおいて)
でも、僕はまだ青年の姿のままです。
どうやら、人間よりずっと、ずうっと永く生きるようです。
彼にスポットライトON


スポットライトOFF
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